会場の中央に、ながーい列が出来ています!なんだろう?と見てみると、「お米のすくい取り」の看板を発見。このコーナーは、茅ヶ崎のお米組合のみなさんが運営されているそうです。
お米を両手ですくっているみなさん、楽しそうです!さっそく私もすくい取りに挑戦です!
「優しくすくうのがコツですよ」
アドバイスどおりに優しく・・・と、やってみたのですが意外と難しくて、すくったお米が手のひらからこぼれてしまいました。すると、袋に入れる係の方がひょいっとお米をつかんでおまけしてくださいました♪
すくい取りするのは茅ヶ崎のお米かな?と思ったら、宮城のお米なのだそうです。茅ヶ崎のお米でない理由は、茅ヶ崎産のお米が少ないためだそう。茅ヶ崎市内の田んぼはどんどん減少していて、さらに茅ヶ崎で生産されるお米は、年間約225トンです。そのほとんどが自家消費されていて、一般の市場には一部しか流通していないのだそうです。せっかくの茅ヶ崎の農業まつりに、お米も茅ヶ崎産のものが扱えるようになるくらい、茅ヶ崎の稲作が復活できたらいいですよね。
だけど、今回のようにお米を通じて遠く離れた地域と交流できるのも素敵ですよね。はるばる宮城から「みやぎライシーレディー」さんも来場されていました。
この日、会場には、たまに「ポン!」という爆発したような音が響いていました。なんの音だろうと思っていると、お米のすくい取りの隣で売られていた「ポン菓子」の弾ける音でした。
ポン菓子は、お米をふくらませてパフ状にしたものに甘い蜜をかけたもの。小さい頃に駄菓子屋さんで買ってもらって以来、食べていなかったなぁ、と懐かしい気持ちになりました。しかも、そのポン菓子をつくる様子が見られるなんて!わくわくしちゃいます。ポン菓子をつくる機械から「ポン!」という音とともにもくもくと煙が出てきたら、機械のフタを開けて弾けたばかりのお米をざあっと容器に移します。そこへあつあつの蜜をからませて、できあがり!できたてを味見させてもらうと、ほんのり甘くて口のなかでふんわり溶けて、懐かしくて優しい味でした。ちなみにこのポン菓子の売上は、茅ヶ崎市の福祉法人に寄付されるのだそうです。そんなところも優しいポン菓子なのでした。
ポン菓子づくりをされているお米組合の方にお話を伺ってみました。さっきポン菓子にからませていた蜜を煮詰めているのは、組合長さんです。「組合長にしか出せない味」なのだそう。さすが、お米のプロです!
「こうして農業まつりに参加することで、市民のみなさんに"米屋も頑張ってるな"と思ってもらえるようにいろいろ考えています」
なるほど、その想いが通じて、行列の出来る人気コーナーになっていたんですね。
さて、この農業まつりの会場の入り口には、もうもうと煙がたちこめています。その正体は、焼肉!焼肉と言ってもタレ味の牛肉ではなくて、塩こしょう味の豚肉の網焼きです♪もちろん、お肉は茅ヶ崎産!この焼肉ブースにも、行列が出来ていました。煙のなか、お肉を焼いているみなさんにインタビューしてみます。
お肉を焼いていたのは、みんな茅ヶ崎の養豚農家さんでした。どの農家さんが焼肉に使うお肉を用意するかは、毎年、持ちまわりで交替になっているのだそう。
「骨付きの豚肉なんて普段食べられないでしょう」
と、焼きたてを食べさせてもらいました。あつあつのお肉をレタスではさんで、一口噛むと、口のなかに香ばしい香りとともに肉汁が広がります。柔らかい弾力があって、とってもおいしかった♪
「おいしいでしょう。この焼肉を楽しみにしている人もたくさんいるんだよ。みんなこだわりがあって、うちは飼料と品種にこだわっているよ」
うんうん、これは毎年楽しみになっちゃいますよね。
そんなおいしい豚肉を提供している養豚農家さん、実はだんだん減ってきてしまっているそうで、こちらの農家さんたちからも「この間も一軒やめたんだよ」という声がありました。豚肉の価格の下落や飼料の価格の高騰など、養豚農家さんをとりまく環境は厳しくなる一方なのだそうです。
これからも農業まつりで毎年おいしい茅ヶ崎産豚肉の焼肉に会うために、私たち消費者が出来ること、きっとありますよね。
会場の奥に、大きな半身の魚をその場でさばいて売っているブースを見つけました。ここは、茅ヶ崎の魚市場、「茅ヶ崎丸大魚市場」が運営しています。代表の粂さんにお話を伺いました。
「今日は生のものは扱えないから塩乾もの(干物)を持ってきています。直接の販売だから、4〜5割安く提供できているんですよ。」
そんなにお得に新鮮なお魚が買えるとは!こうして多くのお客さんを呼び、直接やりとりをするのには、粂さんの熱い想いがありました。
「普段は業者に卸しているから、今日はお客さんと直接話しが出来る良い機会だと思っています。伝えたいことはたくさんあります。そもそも、この茅ヶ崎に魚市場があること自体あまり知られていないんです。昔はね、町の魚屋がお客さんに魚の食べかたなど魚の知識を自然と教えていた。でも昔はたくさんあった魚屋も、今ではすっかり見ないでしょう。だから、これからは市場が魚屋の役割も果たしていかなきゃいけない。お客さんとのふれあいの場をつくるために、市場では大きい朝市も開催しているし、市場内のピッキングセンター(加工場)で料理教室も開催しているんですよ。魚は大事ですよ、魚を食べれば頭良くなるんだから!」
社会のため、地域のために自分たちが出来ることを考え、次々に行動に移しているパワフルな粂さんのエネルギーは、お話しているだけでもびしびし伝わってきました。粂さんは社長さんですが、今も市場の現場で若い人と一緒に魚を運ぶなどの力仕事をされるそうです。私もぜひ一度、魚市場に伺ってみたいと思います!
大盛況の農業まつりの会場のなかには、「おいしい茅ヶ崎」のブースもありました!茅ヶ崎産のお米だけを使った災害備蓄食糧のレトルトの「おかゆ」の紹介をしていました。
「地産池消のモデルとして、他の地域にも広げて行きたいです」
と、やる気に溢れるコメントをいただきました!
また、今日のインタビューのなかで、次回の農業まつりへ向けた改善点についてもお話を聞くことが出来ました。
「今回、最後に野菜の値下げをしてしまったけれど、それは良くなかった。明日につながる価格で販売できなければ、茅ヶ崎の農業を続けていける環境を守ることができない」
「やっぱり、(出品している作物を)作った本人の農家が全員会場にいたほうがいいと思う」
「茅ヶ崎の野菜を使った料理レシピコンテストなど、市民のみなさんが参加できるようなイベントも開催したらどうだろう」
つぎつぎに出てくる積極的な意見に、「せっかくたくさんの市民が集まるおまつりなのだから、その機会を活かして茅ヶ崎の農業をさらに盛り上げていこう」という真剣な意気込みを感じました。こうした意見が取り入れられ、この農業まつりでの市民のみなさんと農とのふれあいがますます深まっていったら良いな、と思います!







